4th ChapterJapaneseTranslation
なぜ神はこの世界を創造したのか? この世界とそこに存在するものは、人類のために創られました。クルアーンにはこう書かれています。 「かれ(神)こそは、あなたがたのため群星を置かれた方で、あなたがたはそれによって、暗黒の陸でも海でも(正しい道に)導かれる。われは知識ある人びとに印の特恵を与えている。(第6章第97節)」 「アッラーこそは、天と地を創造され、天から雨を降らせ、これによって果実を実らせられ、あなたがたのために御恵みになられる方である。また船をあなたがたに操縦させ、かれの命令によって海上を航行させられる。また川をあなたがたの用に服させられる。 またかれは、太陽と月をあなたがたに役立たせ、両者は飽きることなく(軌道)を廻り、また夜と昼をあなたがたの用に役立たせられる。(第14章第32~33節)」 しかしこれらの恵みを人間が利用する際には責任が伴います。人類は与えられた恵みを認識し、それを神の教えに従って利用しなければなりません。預言者様(彼に平安あれ)は、「この美しく青々とした世界を、神は私たちの支配下に置かれ、私たちがどうするか見ておられるのです。」とおっしゃっています。 つまり、人間はこの世界を好き放題していいというわけではありません。物質的欲求を満たすために自然を破壊するのは、神の教えに反しています。 人間の動物に対する責任: 神の法では、動物を大切に扱うことは非常に重要です。人々が預言者様(彼に平安あれ)に「神の使徒様よ、動物を救うことで(神からの)ご褒美は得られますか?」と聞いたとき、彼はこう答えました。「すべての生き物(を救うこと)には、ご褒美があります。」 食べるため、人命を守るため、衣服のため以外で、遊びや競争のために動物を殺すことは禁じられています。 動物を殺すときは、よく研いだナイフを使います。電気ショックや頭部を強打する方法よりも痛みが少ないからです。 とある例で、娼婦が喉が渇いた犬に水をやったことで神に罪を赦されたという話があります。逆に別の例で、とある女性は猫を閉じ込め飢えさせた事で天罰を与えられたと言う話があります。 ときには、動物に痛みを与える必要があることもあります。例えば動かすためや、識別用の印をつけるためなどです。その場合でも、顔に痛みを与えることは禁じられています。 人間の植物に対する責任: 人類には植物を守る責任があります。戦時でさえも、果樹を破壊することは禁じられています。 木を植えることは、慈善行為です。預言者様(彼に平安あれ)はこうおっしゃっています。「ムスリムが木を植えると、施しを与えたのと同じ報酬が(神から)与えられます。その木になった実を誰かが食べたときも、その木から何かが奪われたときも、鳥や動物がその実を食べたときも、施しとなります。その木から何かを得る者はすべて、木を植えた者への報酬の源となるのです。」 身の回りの環境すべてに気を配ることは、人間の神に対する義務なのです。私たちが積極的に環境保護に努めると、それも神への崇拝行為となります。私たちの周りのものもすべて、目的を持って創られているのです。