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終わりに

もし神が人類の目的を教えてくれなかったら、私たちは一生迷いながら生きなければならないでしょう。間違った信仰を信じるか、この世の出来事だけに囚われてしまうでしょう。私たち自身のために、神が人間を創った理由を知ることはとても重要なことです。

アッラー(神)の創造物は根本的に、神の力を体現したものです。創造物は創造の力の体現、天国は慈愛と気前の良さの体現、地獄は公平さの体現、人間の過ちは寛大さの体現、など。「私たちは神の力の結果なのだ」と理解することによって、神の意思を受け入れ、運命を受け入れることができるようになります。

しかし重要なのは、人類が創られた目的を知り、その通りに行動することです。私たちの目的は神を崇拝することで、それは天国に行き地獄を避けるために必要だからです。つまり、崇拝行為は食べることや息をすることと同じくらい重要なことなのです。

また、周りの環境について理解することも重要です。自分の目的が分からないと、世界がすべて自分の思い通りにいかず、邪魔ばかりしてくるものだと思ってしまうかもしれません。しかし実は、私たちの身の回りで起こることはすべて、神が私たちのために起こしてくれていることなのです。試練は、人間が精神的により成長するためにあります。ただし、神を信じ、我慢強く耐えることができないと、成長はおろか、試練は前世の前にこの世で下される罰と化してしまうのです。

人生の目的を知ることによって、周りにあるものに対しても注意深くなります。空気や水、植物や動物などは、神から私たちに与えられたものです。だから、大切に扱うことが神への感謝のしるしとなるのです。

神を信じることによって、内面も、言動も、周囲への対応も変わります。それが今度は他の人間に影響を与え、正しい道へと導くきっかけとなるのです。クルアーンには、このように表現されています。

「あなたがたは、人類に遣された最良の共同体である。あなたがたは正しいことを命じ、邪悪なことを禁じ、アッラーを信奉する。(第3章第110節)」

 

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